美容師たまごさんへ

【カットが出来たらOKじゃない⁉️】美容師の働き方②個人事業主

こんにちは!ころすけ(@Biyou Corosuke)です。

ひとまずスタイリストには慣れたけど、これからどうすればいい??

そんな方へ、美容師としての働き方のバリエーションをお伝えする記事です。
1回目の正社員についてはこちらをご覧ください。

今回は近頃増えている業務委託・面貸し美容師についてです。なんだかお給料がたくさんもらえるような話も聞くので、興味がある方も多いと思いますので、詳しく解説していきますね。

業務委託・面貸し

契約そのものの違い

正社員(雇用契約)と業務委託・面貸しはそもそも契約が違います。
美容室の経営者の『事業主』と美容師『個人事業主(フリーランス)』が、対等に事業主同士として契約する形になります。

個人事業主として働く場合、『雇われる』とは形が違ってきますので、
『労働基準法』が適応されません。

正社員では労働基準法によって守られていた

  • 理不尽な理由による解雇が出来ない
  • 急な減給がない
  • 最低賃金や決められた休日数の取得

こういった内容が適応されません。自分と事業主との、言ってしまえば言い値での交渉のようなイメージです。
契約する際の条件をしっかり個人で確認するようにしてください。
後々のトラブルを避けるためにも、報酬の支払われ方、有効期限や中途解約の条件等、自身で理解した上で契約しましょう。

メリットとしては稼ぎたい時は、決まった日数以上働いたり副業もできるので、自由度の高い働き方になります。

自分で時間をコントロールして、たくさん働いてたくさん稼ぎたい人には働きやすい条件ですね。

収入

正社員は決まった時間の勤務時間に対して、基本給が支給されます。そこに技術や商品の売り上げ歩合や、役職手当が加わり昇給になります。

一方個人事業主は、完全歩合制になります。業務委託で売上に対しての40%.指名で50%面貸で60%〜70%位が目安です。
業務委託と面貸しでは若干内容が変わってきます。

業務委託は通常のサロン同様、集客や材料等はお店持ち。雇う契約(報酬形態)が個人事業というだけの物が多いです。なので、最低金額を保証しているところも多いですね。

面貸しは、集客やサロンによっては材料も自分もち。ただ場所を借りるだけのイメージ。こちらの方がフリーランスのイメージに近いですね。すでにお客様を持っているスタイリストや、独立前の合間などに使われる働き方です。

今は面貸し美容師専用の場所などもできてきています。月額利用料を払いずっとそこで働いたり、30分単位で貸りて、一人だけ施術しに行ったり。

いったん入る金額は、正社員の頃より増えて感じますが、そこから全額個人負担の税金を支払いますので、気をつけましょう。

確定申告

個人事業主になって、一番面倒なイメージがあるのはこれじゃないでしょうか?
そうです。確定申告ですね。

会社に雇われていると、確定申告は年末調整として会社がやってくれていますが、個人事業主になると自分でする必要があります。

手間ではあるんですが、正社員との違いの最大のメリットでもあります。

それは個人で節税対策ができる事

会社員の税金はお給料を貰った時点で、既に計算されて税金が引かれています。

ここで大事な事。正社員の税金は簡単に言うと

収入−控除=課税所得

この計算の課税所得に対して課せられます。つまり課税所得が多いと払う税金が増えます。

しかし個人事業主になると

収入−控除−経費課税所得

と、経費枠がでてくるんですね。収入が同じでも経費計上がたくさんあれば、税金が掛かる課税所得を抑えられるので、結果払う税金を減らすことができます。みんながレシートを集めてるアレです。

個人事業だともう一つ課税所得を減らす方法として、控除を増やす方法があります。
確定申告をする際、青色申告を使うことで、最大65万円まで控除を受けることができます。
控除経費をうまく活用して、課税所得を減らすことで、節税対策ができます。

やや手間に感じますが、個人事業をする上で、かなり大きなメリットになりますので是非頑張りたいところです

社会保険

会社員と個人事業主では社会保険もかなり変わってきます。

会社員=健康保険+国民年金+厚生年金
個人事業=国民健康保険+国民年金

年金に関しては、会社員は国民年金と厚生年金の2階建てで積み立てていくので、もらえる受給額が変わってきます。

健康保険と国民健康保険は、名前が似ててややこしいですが、保証内容が変わってきますのでしっかり理解しておきましょう。表にするとこんな感じです。

個人事業主会社員
入る保険国民健康保険健康保険
医療費原則3割負担原則3割負担
出産一時金原則42万円原則42万円
出産手当金もらえないもらえる
傷病手当金もらえないもらえる
保険者お住まいの市区町村勤務先が所属する
健康保険団体
保険料の計算自治体が計算
(前年の所得にお応じて)
会社が計算
(給与額に応じて)
保険料の支払い全額自分で支払う給与から天引き
半額は会社負担
家族が増えた時の
保険料
増える同じ

大きく差が感じられるのは
出産手当金、傷病手当金ですね。会社員は働けなくなった時の保証が手厚いということです。女性は出産した時のことも考えて、じっくり検討しましょう。美容師はテレワークができない仕事なので、確実に出産すると休むことになりますので・・・。

保険料の支払いに関しては、会社が半額負担してくれるメリットが大きいです。
しかし、国民健康保険は先程の課税所得によって額が変わるので、しっかり節税対策ができるといいですね。


まとめ

個人事業主のメリット

  • 時間に縛りがなく、自由度の高い働き方
  • やればやっただけ収入があがる
  • 節税対策の幅が大きい


デメリット

  • 労働基準法が適応されない
  • 収入が安定しない
  • 確定申告は自分でする
  • 健康保険の補償内容の違いや、年金支給が減る


    自分の求める環境がどういったものか、将来の人生設計なども踏まえて判断していきましょう。
ABOUT ME
corosuke
エステ、メイク等、トータルビューティーを学んだ現役美容師です。